吃音応援ダイアリー

吃音で苦しんでいる方々のためにいろいろ書いていきます!

子どもの吃音症の考え方(親御さん向け)

どうもこんにちは!N基地です。

 

 本日はお子さんの吃音症への考え方、その改善方法をお伝えしていきたいと思います。

 

 ここでいうお子さんの年齢とは、主に3歳~10歳ごろまでを目安に考えております。 

 10歳ごろというと小学4年生~5年生あたりでしょうか。

 それ以上になってきますと、思春期に突入していく時期になりますので、吃音症に対しての考え方をもっと具体的にしていかなければなりません。ただ、前述の3歳~10歳ごろまであたりなら、まだまだ抽象的といいますか、むしろ保護者の方の心持ち次第で改善していくことが可能です。

 

子どもの吃音への対処

 基本的に、吃音症になってしまうお子さんというのは感受性が強い傾向にあります。感受性が強いというのは大変素晴らしいことです。感受性が強いということは、人の気持ちを深く考えることができたり、芸術的センスを持ち合わせていたりします。ただその分、人よりも繊細過ぎたり、傷つきやすかったりします。そのどちらかというとマイナス作用に働いてしまう部分が吃音に結びついてしまったのです。

 すべての吃音症の方が上記のような性格を持ち合わせているとは言い切れないですが、その傾向があるということをご了承ください。

 子どもというのは基本的に脳がまだ未発達ですので、どもる傾向がほとんどです。そしてそのどもりは成長とともにいつのまにか無くなっていくものですが、どもること=恥ずかしいこと、と意識してしまうと、どもることへの恐怖から吃音症になってしまいます。

 ですので、吃音のお子様をお持ちの保護者様には次のことを実践していただきたいと思います。

 

「どもり=恥ずかしいこと」という意識を持たせない

 前述のように、吃音症のお子さんはどもることに対して「恥ずかしい」という感情をもっています。

 そこで重要なのが、一番信頼を寄せているであろう保護者の方が、「どもることは恥ずかしいことじゃない」というのを伝えるということです。

 もしかすると、「どもる」という言葉よりも、もっと別の「言葉が詰まる」等の方が良いかもしれません。とにかく「どもること」から意識を逸らすことが重要です。

 

保護者の方の態度を改めてみる

 次に行ってほしいことは、保護者の方の態度です。前述の通り、吃音症になってしまうお子さんというのは感受性が強い傾向にあります。そのため、保護者の方の今の感情、態度等を敏感に察知し、子どもながらに気を使ってくるかもしれません。

 そんなお子さんがもしどもったとして、保護者の方が「ん?」と怪訝な顔をしたら、お子さんはどもることに対して悪いこと、恥ずかしいことという認識を持ってしまいます。

 また、たまにネットで見かける「ゆっくり話せば大丈夫」と声をかけるのも、個人的な見解ですがよくない事のように思います。

 ゆっくり話せば大丈夫、というのは、裏を返せば「ゆっくり話さないとどもってしまうんだ」という意味を持ちます。

 では、どのような態度で臨むのが一番いいのか。これは個人的見解ですが、とにかくニコニコ笑顔を絶やさなければ良いと思います。お子さんがどもったとしても、どもることに対して意識を向けさせない対応をすればいいのです。

 怒るのが一番いけません。怒ったらますます治りません。どもるということに対してはいつも怒らず、海のように大らかな態度で臨んであげてほしいです。

 

プラシーボ効果

 最後に、こんな話をしようと思います。

 

 とある吃音症のお子さんがおりました。その子の母親はなんとかして吃音症を治してあげたい。でも、治し方がわからない。そこでお子さんと一緒にお医者さんに行きました。

 お医者さんは、母親の話を聞いて、こう言いました。

 「なるほど。では○○君にとっておきの薬をあげよう。これはアメリカで一番有名なお医者さんが作った薬で、君のどもりを一発で治してしまうってやつさ。これさえあれば、君はもうスラスラ喋れる!」

 そういってお医者さんは○○君に錠剤をあげました。その錠剤を家に帰って飲んだ○○君は、なんとすぐに吃音が治ってしまったのだそうです。

 

 

 さて、このお医者さんの渡した錠剤の薬の成分はなんだったのでしょうか。

 知っている方もいるかもしれませんが、この錠剤はなんの成分も入っていない、少量の砂糖が入った錠剤だったのです。

 

「え、じゃあ砂糖で治るの!?」

 

 そうじゃありません笑

 

 この一連の流れで治ったのは、「お医者さんという専門家が言ったのだから間違いない」という○○君の信じる力と、「これを飲めば吃音が治る!」という○○君の信じる力です。

 このような、一種の自己暗示的な効果をプラシーボ効果と言います。聞いたことあるのではないでしょうか?

 

 プラシーボ効果だと思われる話はこんなのもあります。

 

 マツコさんと有吉さんが出演していらっしゃった「マツコ&有吉の怒り新党」という番組のとある回で、有吉さんの話していた上島竜平さんとのエピソードです。

 有吉さんと他数名の仲間たちで、上島さんの日本酒(または焼酎)を全て飲み干してしまったそうです。そこで、空になった一升瓶にただの水を入れて上島さんに気付かれないようにしたそうです。

 上島さんはその一升瓶に入っている水と、割り用の水で、水を水で割って飲んで、アルコールなんて一滴も入っていないのに酔ってしまったそうです。

 

 普通なら気づきそうなものですが、上島さんの頭の中に、「この瓶に入っているのは酒である」という意識があったのでしょう。その「入っている」という暗示により、上島さんは酔ってしまった。

 まさしくプラシーボ効果です。

 

 このように、プラシーボ効果をただの自己暗示だと侮ってはいけません。吃音改善にはぜひ一度、お子様に試してみてほしいと思います。

 

 

終わりに

 以上で今回の記事は終わりにさせていただきます。

 まとめとしましては、

・どもりに対して悪い意識を持たせない

・保護者の方の態度を考えてみる

プラシーボ効果を狙ってみる

です。

 一人でも多くのお子様が吃音から抜け出せることを祈っております。

 それではまた次回!N基地でした!